TUFS 2012 解答など

1.

1.勝者は敗者より体力や才能の面で勝っているだけでなく,自分の能力を存分に発揮するための資質も備えており,さらに,自分の中にある恐怖や疑念,不安を克服する精神力においても優れているということ。(100字以内) 2.スポーツなどの分野で特定の人が繰り返し勝利する要因となるホルモンに関すること。(40字以内) 3.他の人が失敗したり自分よりも劣っていたりする状況で,成功や勝利をおさめること。(40字以内) 4.人は実際に起きたことと起きたかもしれないことを常に比較しており,銅メダリストはメダルを逃した可能性を思って喜べるのに対し,銀メダリストは金を取れた可能性を思い,銀しか取れなかったと悔やむため。(100字以内) 5.戦闘前に勝利への強い鼓舞を受けたアメリカ軍が,第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦で勝利したこと。(50字以内) 6.戦いを見ている人は競技者に自分を重ね合わせているので,勝者を称えることで,間接的に自分を賞賛することになるから。(60字以内) ≪勝利をもたらすものとその意味≫  勝者と敗者を分けるものはいったい何なのだろうか。少なくともスポーツにおいて,勝者とは単に,人間が通常は持たない何かを持っている人のことだ,というのがわかりやすい答えである。ウィンブルドンと全豪オープンの優勝者であり,昨年の最初の49試合で一度しか負けがなかったあの不屈めノバク=ジョコビッチを見ていれば,そう結論づけたくもなろう。しかし,体力だけで話がすべて終わるわけではな収,「世界第1位になれる才能を持った選手は,実際に優勝した大よりも数は多いのです」と,テニス,ゴルフ,そして他のスポーツにおける精神面に関して複数の本を書いているティモシー=ガルウェイは言う。「ひとつの見方は,勝者は自分の邪魔をすることがより少ないということです。彼らは才能がそのまま発揮されるのを妨げることが少ない。そしてそうするために,彼らはまず恐怖や疑念,不安との戦いに職つわけです。これは,決して小さな勝利ではありません」 このように定義すれば,勝利を身体的なレベルを超えた領域にも当てはめて考えることができるようになる。たとえば,チェスやビジネス界,戦闘にさえ適用できるのだ。もちろん,何にでも無限に当てはめられるわけではない。「勝利」という言葉の日常的な定義が当てはまる範囲,つまり,戦争をうまく遂行することを表すのと同じ言葉を,オスカー像を手渡されることに対しても使っているという事実は,あらゆる分野での勝利に関わるたったひとつの遺伝子があるわけではなく,一部の参加者を優勝者に変える脳の切り替えスイッチなどというものも存在しないということを物語っている。だが,神経科学者,心理学者,その他の研究者たちは,脳内の化学物質や社会理論,さらには経済学との間に驚くべき連関を発見して,勝利に関するきわめて学際的な概念をこれまで以上によく理解するようになってきている。そうした多様な学問分野がすべて合わさると,なぜ一部の人物が繰り返し頂点に立つことになるのか,その理由に対する新しい見識がもたらされることになる。  現在ある分野で混乱が生じているのだが,それは優勢に関係する分野である。優勢というのは,勝利を表す研究室用の用語だ。科学者はずっと以前から,優勢は主としてテストステロンによって決定されると考えてきた。テストステロンが多ければ多いほど,打ち勝つ可能性が高くなり,しかもそれは競技場でだけのことではない。テストステロンは,実業界,裁判所,そして危険や大胆な行動に対する報酬が期待できる他の状況においても望ましいものだ。25年前,連勝におけるこのホルモンの役割を科学者たちが証明した。ひとつの勝利がテストステロンの衝撃をもたらし,それが次の試合での力を与え,そのおかげでさらにテストステロンが出て,というふうに,性ホルモンの有益なフィードバックのサイクルができる。  ところが,この前の8月,テキサス大学とコロンビア大学の研究者たちは,テストステロンはコルチゾールという別の微量のホルモンによって調整されているときでなければ役に立たないことを発見した。さらに,血中に多量のコルチゾールがある大は,テストステロンの分泌量が高い場合,実際にはそれが勝利の足かせになっている可能性もあるというのだ。  コロンビア大学のキャンパス全体で,経営学の教授たちがこの優勢の科学を実践に移している。この2つのホルモンを測定するために大学生の唾液のサンプルを検査するのである。各被験者は,この2つのホルモンのバランスが理想的な状態になるよう処方を受ける。すなわち,コルチゾールを下げるために全粒の穀物を食ベコービーは控えること,テストステロンを上げるためにウエートトレーニング室に通いビタミンBを摂取すること,という指示である。重要な対決の直前に,何らかの「力を誇示するポーズ」を取ることで,一時的にこれらのホルモンに変化を生じることもある。・ポール=イングレイン教授が言うには,理想的なりーダーとは,「冷静ではあるが,優勢に対する強い欲望を持っている」人のことである。こ邨は男性にも女性にも当てはまり,理論上こうしたことはすべて,契約を勝ち取ること,昇進を勝ち取ること,フットボールの1クォーターに勝利することにつながる。  このような新しい科学は,過去の勝者たちについての説明を与えてくれるO対戦相手を倒すことを生業としていた競技者のうちでも,おそらく最も大を沸かせたであろう者の血流の中を覗いてみることにしよう。その競技者とは,チェスチャンピオンのホビー=フィッシャーである。「フィッシャーには,対戦相手を徹底的に打ち負かしたいという尽きることのない欲望がありました」と言うのは,新しく作られたドキュメンタリー番組『世界を相手に戦うホビー=フィッシャー』の監督であるリズ=ガーバスである。「ホビーは,いかに対戦相手の気分を悪くするかということに喜びを感じていました。そうしたことに対する彼の取り組み方には,かなり加虐趣味的なところがありましたね」1972年にアイスランドで行われた最終戦は,世界第1位の選手を決定するものだったが,彼の最大の敵手であるロシア大ポリス=スパスキーとのこの伝説的な対決の前に,フィッシャーは相当量のウエートトレーニングと耐久力トレーニングを受けた。彼はフィジカルコーチに,最初に握手するときにスパスキーの手を折ってやりたいんだと言ったという。試合が近づいてくると,フィッシャーはあれこれと奇妙な要求を出しながら,わざとぐずぐずして姿を見せようとせず,競技が始まりもしないうちに,相手の気持ちをかき乱した。「私は心理学なんか信じていませんよ」と,フィッシャーはこの心理戦について語った。「私が信じているのはよい手です」   勝利よりもよいものとは何だろうか。それは,誰か他の大が負けているときに自分が勝つことだ。ボン大学のある経済学者は,ある仕事に対して報酬を受ける被験者は,他の被験者が失敗したり自分よりうまくできなかったりした場合の方が明らかに喜びが大きい,ということを示した。それは,報酬の絶対量が人の動機付けの要であると考える,従来の経済理論に変更をもたらす発見だった。これは,勝利の社会的力学に対して,神経経済学によってもたらされた新しい成果のひとつである。神経経済学とは,神経科学,経済学,認知心理学の諸要素を融合した流行の新分野で,大はある選択をするとき,それがたとえ不合理なものであっても,あるいはとりわけ不合理なものであるにもかかわらず,なぜそのような選択をするのか,その理由を突き止めようとする学問である。  神経経済学の研究は,報酬と報酬の期待に密接に関わる脳の部分である, ドーパミン系を対象とすることが多い。ドーパミン受容体は,山なりに上 がったテニスボールがコート内に入るか外に出るかといったような物事の 可能性,そしてそれがどの程度予期できるかあるいはできないかを追跡調 査しているように思われる。このことは,ファンにとって,第1シードの 選手がランク外の挑戦者を破ってもどうということはないのに, 1980年 のオリンピックにおけるホッケーのアメリカ代表チームのような,勝つ見 込みが低かった優勝者を見ると非常に気持ちが高ぶるのはなぜか,という ことを説明するのに役立つ。  これと同種の期待感の取り扱いは,運動選手白身の心の内でも起こると,デューク大学神経経済学研究所の所長であるスコット=ヒュッテルは言う。オリンピック種目の3人のメダリストを幸福度でランク付けするとしたら,金メダリストは明らかに一番である。おもしろいのは,ヒュッテルいわく,銅メダリストが2番目に喜びを味わっており,銀メダルで終わった大が最も満足していないということだ。「人の脳は,実際に起きたことと起きたかもしれないことを絶えず比較しているのです」と彼は言う。「銅メダリストは「わあ,メダルはほとんど無理だったのに。表彰台に上がっているなんてすごい!」と言うかもしれません。そして銀メダリストはといえば, 金を逃す要因となってしまった自分のあらゆるミスのことばかり考えているわけです」  もちろん,すべての国が勝利を好む。しかし,戦場での勝利を通じて生まれた国であるアメリカは,この慣行と特別な関係がある。「ここにいる者は皆,自分が子どものとき,ビー玉遊びが一番上手だった奴,最速のラッナー,最強のボクサー,大リーグの野球選手たち,そして全米のフットボール選手たちに感嘆したはずだ」と,陸軍大将ジョージ=S.パットンは,かつてイングランドでの合衆国陸軍のとある集会で述べたことがあった。「アメリカ人は勝者を愛する」とパットンは大声で呼びかけた。「アメリカ人は敗者を許さない」その翌日が1944年6月6日,つまりDデーであり,つまりそこにいたのは,ノルマンディーに上陸することになっていた兵士たちだったのだ。私たちは,それが勝敗のどちらの側に転んだのか知っている。  それにしても,なぜ私たちは勝者を称えるのだろうか。そして彼らが戦うのを見守るとき,そこに自分の幸福をそれほどまでに託すのはなぜだろう。脳のあるレベルで,私たちは自分が戦っている当人だと思っているのである。2008年11月4日,あの最も新しい大統領選挙の夜に,デューク大学とミシガン大学の神経科学者たちは,有権者の1グループにチューイッガムを与えた。学者たちは投票が終了した午後8時に一度,そしてバラク=オバマの勝利宣言がなされた午後11時30分にもう一度,サンプルを回収した。夜間のそのくらいの時刻になると,通常テストステロンのレベルは下がるのだが,オバマの支持者たちの場合はそうならなかった。一方,ジョッ=マケイッに票を投じた人たちから回収したガムでは,テストステロンのレベルは下がっていた。   科学者たちの結論は,間接的な参加は競争者本人たちの身に起こっていることを反映している,というものだった。同じことが,フットポールやバスケットボールを観戦している人たち,そして当然,ノバク=ジョコピッチの見事な試合からホビー=フィッシャーのロシア人に対する連勝にいたるまで,他のどんなものであれ,熾烈な戦いを見ている人たちの身にも起こるのである。アメリカ人はなぜ勝者を好むのか。それは,そうすることで自分を好きになることができるからである。


①-コ sentence ②一キ little   ③一オ hesitating ④一ク referred 
⑤一ウ dictation ⑥-イ association  ⑦一 action ⑧-image (原文はimagineだがおそらくimageの間違い) ⑨-ケ saying  ⑩一エ helping

原文↓
https://rhinospike.com/audio_requests/Chiffon/34139/

≪つづりの間違いについて≫
 過去100年ほどにわたって英語のつづりは標準化されてきた。厳密には,英国の『オックスフォード英語辞典』に基づいたものと,米国の『ウェブスターの辞典』に基づいたものの,2つの標準つづりがある。出版物はすべてこのいずれかの標準と一致したものでなければならないが,学生の課題や一般人によるウェプ上の投稿の多くに見られるように,私的な文書にはつづり間違いが含まれているものだ。こうしたものの中には,奇妙な間違いから,各文にいくつもの間違いがある文章にいたるまで,あらゆるものがある。英語でつづり間違いがあるというのはもっともな話である。世界のあらゆる言語の中でも,英語における音とつづりの関係はまぎれもなく最悪だからだ。
 たいていの誤記はたいしておもしろいものでもない。しかし,そうした誤記が,ある言葉と別の言葉の混同を表している場合もある。私ぱsur-name”(名字)で迷った覚えがあるし(sir (あなたさま)と何かの関係があって, sir name だったっけ?),最近誰かが“hold your peace” (黙っている)とするべきところを“hold your piece” と書いたことで批判されているのを耳にしたが,私もそめ表現が,たとえば“say ones piece” (本音を言う)に見られるように,会話の一部分ということに関係するものだったかしらと,それまで何度もわからなくなったことがあると認めないわけにはいかない。中には間違った解釈をしてくれど叫んでいるような表現もある。「木になる果実が全部だめになったら,さんざし(haws)でも」 (=想う人との恋が成就しなければ,望まぬ人で我慢せよ)ということわざ風の表現がある。今ではhawはあまり一般的な語ではないので,クラスでこの表現をディクテーションしてもらって,「木になる果実が全部だめになったら,ホース(hos)でも」と書く者がいたというのも不思議ではない。しかし,言葉の関連についてのもっともな混乱は許すとしても。単語どうしの認めがたいつながりを作ってしまうっづり間違いを目にして,笑わないでいることは難しい。たとえば,「失敗に同調(phased)させられなかった〈= fazed (ひるまなかった)の間違い〉」人,「成熟したうんざりする仕事(bores)〈= boars (オス豚)の間違い〉に襲われる危険にある」豚の猟師,料理は全部「前提に基づいて(on the premise)〈=onthe premises (店内で)の間違い〉調理している」ことを自慢にしでいたモーテル,そして,暴力を非難する告発に対し,その行為は「文化に深く根ざしたウツボ(morays)〈mores社会的慣行〉の間違い〉」の結果だったと言い張った弁明,などなど。
 ある学生は「彼女は余分なお肉(waste)〈= waist (腰)の間違い〉に赤いベルトを巻いていた」と書き(その女性はダイエットすべきだったように聞こえる),また別の学生は「その都市は地上まで引き上げられた (raised to the ground)〈= razed to the ground (壊滅された)の間違い〉」と書いていたし(引き上げられる前はどこにあったと思っているのだろう),さらにまた別の学生は,「不動産屋がいつも母を絞めている (wringing)〈= ringing (電話をかけてくる)の間違い〉」と,読む者を動揺させるイメージを呼び起こすような文章を書いた。おもしろいことに,つづりということになると,不動産業者は最も間違いが多い人の部類に含まれる。彼らはしばしばcomplement(よさを引き立てる)とすべきところに。compliment(ほめる)を使う。よく見られるのは「庭がその家を 『ほめて』います」といったような文脈である。私の友人のひとりが言うように,まるで庭が「あなたはなんて素敵な家なのかしら」と言っているように聞こえる。ある教会の掲示から,つづり間違いのおもしろい例の報告を受けた。それには「聖歌隊には数多くのすぱらしい罪びと(sinners)〈= singers (歌い手)の間違い〉がいます」と書かれていた。聖歌隊の練習はさぞかし楽しかったことだろう!
 ダン=クエ-ルによる有名なつづり間違いの例もある。あるとき彼は,小学生対象のつづり字競技会で手伝いをしていた。その途中で,彼はひとりの子が書いたpotatoというっづりを,懸命になってpotatoeと「正した」のだった。



(1)一カ (2)-イ (3)一ウ (4)一オ (5)-エ (6)一キ (7)一ク (8)一ケ
≪高層ビルにおけるエネルギー削減の努力≫
 世界中の都市の空と接する高層建築を変えようという,最も意欲的な努力のひとつは,ほとんど目に見えないものである。というのも,高層ビルのエネルギー消費と炭素の排出を抜本的に減らすことを目指したこの変革は,たいていの人はわざわざ足を踏み入れることなど決してない場所,つまり,地下のボイラー室の中,暖房器の背後,机の下,そして何十年も前に建設された高層オフィスビルのがっしりとした壁の内部で起こっていることだからである。
 摩天楼は現代的なものに見えるが,エネルギー消費と炭素排出ということになると,時代遅れの冷暖房と照明システムのせいで,都市部における最悪の元凶のひとつである。そして,そうした摩天楼は数多くある。合衆国だけでおよそ300万である。「新たに建築する際にどんな工夫をするにせよ,-それは,すでにある高層ビルに施す必要がある措置のほんの一部にすぎません」と言うのは,合衆国グリーンビルディング協会の最高責任者であるリック=フェドリッチであるが,この協会では. 2002年以降,世界中の既存の建物がエネルギー節約のために行った1,000を超える改修を認定してきた。さらに5,234の改修が現在進められている。やっていること自体は最先端のことではない。基本的なことをもっとうまくやるというものだ。しかし,節約できる量は増加しつつある。毎年およそ2億メートルトンの炭素が排出されずに済むようになるだろう。
 これまでで最も大きな成功を収めたもののひとつがエンパイアステートビルで,昨秋の発表では,新たに行った1,300万ドルの改修は,それによって年間のエネルギー消費が38パーセント削減できるため,3年以内に元が取れるだろうということである。その総費用の一部は,ニューヨーク州から支払われる200万ドルの補助金でまかなわれた。だが, 1931年に完成したアールデコビルの所有者であるトニー=ダルギンも,ビルの窓を取り替えるのではなくガラスを磨きなおすといった斬新な,着想で,経費節約をやってのけた。 6,514枚の窓ガラスを取り替えるのに1枚あたり2,500ドル支払う代わりに,マルキンは1枚700ドルでそれらを磨きなおして目張りしたのである。実際,昨年6ヵ月足らずで作業を完了させるために,建設業者はこの建物の5階に窓,の磨きなおしの作業所を構えた。
 「業界は,そんなことは不可能だと言いましたよ」と,シリアス=マテリアルズ社の最高経営責任者ケビン=サーレスは言う。それに付け加えてマルキンが言うには「私たちはすべてを対費用効果に基づいて行いました」。 改良のほとんどは,ごくありふれたものだった。作業員たちは,熱の損失を防ぐために建物の表面のレンガの隙間を埋め,暖房器のパイプと壁の隙間にできた穴に発泡断熱材を吹きっけに精密な温度調節ができるように冷暖房システムに可変周波数駆動装置を据え付けた。「数え切れないほどの人たちが『どうして屋上に太陽電池を据え付けるとか,小型の風力タービンを設置するとかしないのですか』と言います。それはビジネス的には筋が通ちないからです。エネルギーの使用量を減らすという方がずっと筋が通っています」と,エンパイアステートピルの改修を監督した,ジョンソン=コントロールス社のプロジェクト部長であるポール=ロードは言う。
 もうひとつの根拠のない俗説は,古い建物からエネルギーの節約を引き出すのはより難しいというものである。いくつかの点で,古い建物の方が環境に優しいものにしやすい。たとえば石造建築といったように,ガラスや金属ではなくレよりふさわしい素材で作られていることが多いからである。比較的新しい建物に対しては,建築家は元の正面部を覆う形で2つ目の正面部を作るというように,熱の損失を防ぐためのより新しい手法を使っている。クリーブランドにある32階建てのガラスと鋼鉄でできたセレブレズ=フェデラル=ビルは1967年に建てられたものだが,現在,ガラスとアルミでできた第2の外壁を施されているところであり,その費用の一部はオバマ大統領の刺激策の資金でまかなわれることになる。インタラクティブ=デザイン=エイト社の建築家チャールズ=ヤングが設計した,この新しい正面外壁は川日外壁の2.5フィート(75センチ)外側に建てられる。新旧の外壁の間を通る空気の流れが建物を密封し,見積もりで年間65万ドルのエネルギー節約を生むのである。
 注目を集める改修が他にもいくつか進行中である。マンハッタン中心部に50階建てのワールドワイド=プラザを所有するジョージ=コンフォート=アッド=サッズ社は,昨年,エンパイアステートビルを視察したあと,1,500万ドルの改修を執り行うべく,ジョンソン=コントロールス社の口-ドに仕事を依頼した。そしてメルボルン市は, 2020年までに,およそ1,200に及ぶオフィスビルのエネルギー消費を38パーセント削減することを目標とした意欲的な計画を開始した。「これは,満足感を得るための環境対策ではありません。経済やビジネスの点から見て現実的な決定なのです」と,。メルボルン市長のロバート=ドイルは言う。 10年後にはその作業の元は取れるであろうことを考えると,これは確かに厳しいものではない。


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Good morning, this is National Public Radio News. The country of Finland surprised the world and even surprised itself when it emerged as the new "rock star" of global education. It surprises the people of Finland because they do as little measuring and testing as they can get away with. They just don't believe it does much good. They did, however, decide to participate in the Program for International Student Assessment (or PISA), run by the Organization for Economic Co-operation and Development (the OECD). The Finns have participated in the global survey four times and have usually placed among the top three in reading, math and science.

In the latest PISA survey, Finland placed second in science literacy, third in mathematics and second in reading. The United States came in 15th in reading, close to the OECD average.

Finland's only real rivals are the Asian education powerhouses of South Korea and Singapore, whose teachers use tough discipline and drill-heavy teaching methods. Indeed, a recent book by Chinese-American mother Ms. Amy Chua, called Battle Hymn of the Tiger Mother, complains about how American parents do not use the heavy discipline she argues is necessary to make great students. However, her book has led many to wonder whether her harsh suggestions are worse than the actual educational problems.

Which is why delegations from the US and the rest of the world are going to Helsinki, where world-class results are achieved without heavy drills or too much discipline. Mr. Andreas Schleicher, who directs the PISA at the OECD, says, "In Asia, it's about long hours - long hours in school, long hours after school. In Finland, the school day is shorter than it is in the US. It's a more appealing model."

Ms. Katja Tuori, a counselor at a Finnish elementary school, says, "One hour of homework a day is good enough to be a successful student. These kids need to have a life outside of school."

Of course, there are rules in Finnish schools. No iPods, no portable phones and no hats in class. But you have to do something really bad, like hit somebody to get punished. Finland has a number of smart ideas about how to teach kids. For instance, one teacher ideally stays with a class from first grade through sixth grade. That way the teacher has years to learn the quirks of a particular group and can tailor the teaching approach accordingly.

But Finland's sweeping success is largely due to one big, not-so-secret weapon: its teachers. Schleicher says, "It's the quality of the teaching that is driving Finland's results. The US has an industrial model where teachers are the means for conveying a ready-made product. In Finland, teachers are the standard." That's one reason so many Finns want to become teachers, which provides a very rich talent pool that Finland filters very selectively. In 2008, 1,258 undergrads applied for training to become elementary-school teachers. Only 123, or 9.8% were accepted into the five-year teaching program. That's typical. There's another thing: in Finland, every teacher is required to have a master's degree. (The Finns call this a master's in kasvatus, which is the same word they use for a mother bringing up her child.) Annual salaries range from about US$40,000 to US$60,000, and teachers work 190 days a year. Mr. Jari Lavonen, head of the department of teacher education at the University of Helsinki, says, "It's very expensive to educate all of our teachers in five-year programs, but it helps make our teachers highly respected and appreciated."

Mr. Dan Maclsaac, from New York State University, went to Finland for two months to study education. He says, "In the US, they treat teachers like pizza-delivery boys and then do efficiency studies on how well they deliver the pizza."

Mr. Reijo Laukkanen, a counselor at the Finnish National Board of Education, says, "Finland is a society based on equity. Japan and Korea are highly competitive societies - if you're not better than your neighbor, your parents pay to send you to night school. In Finland, outperforming your neighbor isn't very important. Everybody is average, but you want that average to be very high."

≪フィンランドの教育理念≫
 おはようございます。国営ラジオニュースです。フィンランドは,世界。の教育界における新しい「ロックスター」として頭角を現したことで世界中を驚かせ,また自らも驚いています。このことがフィンラン・ドの大たちを驚かせているのは,彼らができるだけ測定や試験をせずに済ませているからです。彼らはそれがそんなにうまくいっているとは思っていません。ですが,ともかく,経済協力開発機構(OECD)が運営している生徒の国際的な学習到達度調査(PISA)に参加することを決めたのです。フィンランド大はこれまで世界規模の調査に4回参加し,読解,数学,科学ではたいてい上位3位以内に大ってきました。
 最新のPISAの調査で,フィンランドは科学的リテラシーで2位,数学で3位,読解で2位になりました。合衆国は読解で15位に入り,これはOECDの平均に近いものです。
 フィンランドの実際上のライバルは,アジアの教育最強国である韓国とシンガポールだけです。これらの国の教師は厳しい規律とドリル重視の教育法を用いています。実際,中国系アメリカ人の母親であるエイミー=チュアさんの近著『教育ママ賛歌』では,立派な学生を育てるのに必要だと彼女が主張する厳しい規律をどれほどアメ,リカ人の親たちが使っていないか,苦言が呈され七います。ですが,彼女の本によって多くの大たちは,彼女の厳しい提案は現実の教育問題よりもひどいものなのではないかと思うようになっています。
 そうしたことがあって,合衆国や世界の他の地域からの派遣団はヘルシンキに向かっているわけです。そこではドリル練習を何度も繰り返したりそれほど多くの規律を課したりすることなく,世界レベルの結果が出せているのですから。 OECDのPISAを指揮しているアンドレアス=シュライヒヤー氏はこう言っています。「アジアでは,ともかく長い時間をかけることが中心です。長い時間学校で過ごし,学校が終わってもずっと勉強というわけです。フィンランドでは授業日は合衆国よりも短くなっています。こちらの方が魅力的なやり方ですよね」
 フィンランドの小学校でカウンセラーをしているカチヤ=トゥオリさんは「ちゃんとした成績を収める生徒になるのには,1日1時間の家庭学習で十分です。ここの子どもたちは学校以外の生活を持つ必要があります」と言っています。
 もちろんフィンランドの学校にも規則はあります。教室ではアイポッド禁止,携帯電話禁止↓帽子も禁止です。ですが,誰かを叩くといったような,本当にひどいことをしない限り,罰せられることはありません。
 フィンランドには,子どもをどう教えるかについての賢明な考え方がいくつもあります。たとえば,ひとりの教師が1年生から6年生までずっと同じクラスを担当するという理想的な方法を取っています。そうすることで,教師は何年もかけてある特定の集団の癖を知ることができ,その傾向に応じて教授法を考えることができるわけです。
 しかし,フィンランドの圧倒的な成功は,主として,あるひとつの大きな,取り立てて秘密というわけでもない武器のおかげなのです。一つまり,その教師たちです。シュライビヤー氏が言うには,「フィンランドの好成績を後押ししているのは,授業の質の高さです。合衆国には,教師は既製品を運ぶ手段であるという,産業的なモデルがあります。フィンランドでは,教師こそが基準なのです」
これが,教師になりたいと思うフィンランド大が非常に多い理由のひとつです。そしてそのような状況があるために,フィンランドにはとても豊富な人材の予備軍があり,そこから精査して教師を選び取ることができるのです。 2008年には, 1,258人の大学生が,小学校教師になるための訓練課程に申し込みました。そのうち5年間の教職課程に受け入れてもらえたのは,わずか123人,つまり9.8パーセントだけでした。そういうものが典型なのです。他にもあります。フィンランドでは,どの教師も修士号を取っていなくてはなりません。(フィンランド大はこのことを“カスヴァトゥズの修士と呼んでいますが,それは子育て中の母親を表すのに使っているのと同じ言葉です。)年収はおよそ4万米ドルから6万米ドルで,教師の年間労働日数は190日です。ヘルシンキ大学の教育学部長のヤリ=ラヴォネン氏は,「5年間のプログラムで教師全員を教育するのにはたいへんお金がかかりますが,そのおかげで,教師が大いに尊敬され評価されることにもなるのです」と言っています。
 ニューヨーク州立大学のダン=マッカイザック氏は,教育の研究をするために2ヵ月間フィンランドに赴きました。彼は「合衆国では,教師をピザの配達人のように扱い,それから彼らがどれほどうまくピザを配達するか,その効率の研究をしているといった具合です」と言います。
 フィンランド国立教育研究所のカウンセラーであるレイヨ=ラウッカネン氏は,次のように述べています。「フィンランドは公平性に基づいた社会です。日本や韓国は高度な競争社会です。つまり,もし隣の大よりも成績がよくなければ,親はお金・を払って子どもを塾へ通わせます。フィンランドでは,隣の大に勝ることはそれほど重要なことではありません。みんなが平均なのです。ただし,その平均が非常に高いものであることを求めています」


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C: Hello and welcome everyone. The career of interpreter and/or translator was ranked as one of the best careers of 2011. Today, I have the pleasure of interviewing Mr. Karl Hansen of the International Translators Association to find out more about this interesting career. Hello, Karl, and welcome.

M: Thank you Catherine, it's nice to be here.

C: First of all; would you be good enough to explain to our audience what interpreters and translators do exactly?

M: Yes, sure! Well, while both interpreters and translators convert one language into another, interpreters work with the spoken word and translators the written word. So interpreters might work in a courthouse, at business meetings, conferences or anywhere people who speak different languages need to communicate orally. Translators, on the other hand, convert instruction manuals, books and even video games from one language into another.

C: I see. So they are actually quite different types of work.

M: Yes, that's true, but they both require fluency in at least two languages and, just as importantly, a deep understanding of the subject that is being interpreted or translated.

C: And so why exactly was interpreter and/or translator ranked as one of the best careers?

M: Uh, if you look at how many interpreters and translators are employed full-time, you can see that the numbers have been growing steadily over time and the number of job positions is predicted to expand by another 22% in just six years. This is higher than any other career. Thanks to the Internet, the world is globalizing at an even faster pace than ten years ago and thus the need for multi-lingual people is also growing more rapidly.

C: And what languages are most in demand at the moment?

M: Of course there is always a need for people fluent in major languages, uh, such as English, Chinese, Spanish, Russian and Arabic. However, there is a lot of competition as many people already speak these tongues. The most qualified interpreters and translators will speak one of these major languages as well as at least one less-prevalent language such as Korean, Japanese, Farsi, Urdu or one of the many African languages. Actually, those who know sign language are the most employable right now as there is high demand but a low supply.

C: Oh yes, sign language. Interpreting for the deaf or those with hearing impairments. What can you tell our listeners about that type of interpreter?

M: Well, as you know, sign-language interpreters facilitate communication between people who are deaf or hard of hearing and people who can hear. These interpreters are fluent in one spoken language and usually one of the 200 different types of sign languages, although some interpreters specialize in oral interpreting for people who lip-read instead of using sign language. Other specialties include what's called tactile signing, which is interpreting for people who are blind as well as deaf by making manual signs into their hands so they can feel it.

C: Fascinating. Now, I'd like to ask about the salaries. How much money can one expect to make being a translator or interpreter?


M: Well, the salary can vary greatly depending on the language and the subject matter. Interpreters and translators who speak languages that are rare or in high demand as well as those dealing with difficult topics tend to earn a lot more ・ around $70,000 a year. But in 2009, the average annual salary was $41,000 or about $20 an hour. Someone translating, say, general business documents might get a lower salary, but would easily find a position at any international company. On the other hand, a person specializing in something like heart medicine would be paid a lot, but might find it more difficult to find a job.

C: So, Karl, is being an interpreter or translator an active career?

M: Uh, do you mean physically or mentally active?

C: Oh, I'm sorry, I mean physically. Is it a physically active job?

M: Hmm, I would say it is rather low in activity. Especially for translators who usually work sitting at a computer. Interpreters, however, work in a wider variety of settings such as schools, hospitals, conference centers and they often travel quite a bit so I suppose it really depends on the specific work they are doing.

C: What about the stress level?

M: I'd say it is moderate. Sometimes there is a lot of pressure from deadlines and tight schedules, but other times there may be several weeks of "downtime" where there isn't a lot of work to do.

C: So how does one actually become an interpreter or translator?

M: One must be fluent in at least two languages (including the mother tongue). Some say that one needs to grow up in a bilingual home, but that is not true. They definitely need at least a bachelor's degree - and a specific interpreting/translating course helps a lot. To work for the government, one must pass very strict entry tests and is usually given additional training. Oh, by the way, people who have strong research and analytical skills as well as a good memory will do very well in this field.

C: I see! And is there any other advice you can give to someone who may be interested in this career choice?

M: Yes. Interpreters and translators should master three skills: communicating in a foreign language, writing in their native language, and developing expertise in a field such as law, engineering, physics, business or whatever they are interested in. Also, I would advise spending time abroad. There is really no better way of deeply understanding a foreign language than actually being in a place where it is spoken. It also develops one's passion for the language - and passion is key to keeping motivation high which you need to succeed in this career.

C: Thank you Karl very much for being here with us today and for sharing your insight into this exciting career.

M: Thank you, Catherine. It was a pleasure.

≪通訳・翻訳家という職業≫
C:みなさん,こんにちは,当番組へようこそ。通訳兼翻訳家,あるいはいずれか一方に携わる仕事は,2011年の最高の仕事のひとつにランクされました。今日は,嬉しいことに,国際翻訳家協会のカール=八ンセンさんにお話を伺い,この興味深い職業について掘り下げてみたいと思います。こんにちは,カール,ようこそお越しくださいました。
M:ありがとう,キャサリン,お呼びいただいて嬉しいです。
C:最初に,番組を聴いてくださっているみなさんに,通訳や翻訳家がいったいどういうことをしているのか,正確なところをお話しいただけますか。
M:ええ、もちろん!つまり,通訳も翻訳家も,ひとつの言語を別の言語へ変換するのですが,通訳は話し言葉を,翻訳家は書き言葉を仕事の対象にしています。ですから,通訳は裁判所,商談の場,会議,あるいは異なる言語を話す人たちが口頭で意思疎通する必要のある場ならどんな場でも,仕事をすることになります。一方翻訳家は,取扱説明書,書籍,そしてテレビゲームなんかも,ある言語から別の言語に変換します。
C:なるほど。では,実際にはまったく違った仕事なんですね。
M:ええ,その通りですが,どちらも少なくとも2つの言語が自在に扱えると同時に,同じくらい重要なことですが,通訳・翻訳する事柄に関する深い理解が必要です。
C:では,通訳兼翻訳家,もしくはいずれかの職業が最高の仕事のひとつにランク付けされた理由とは,正確には何なのでしょうか。
M:そうですね,どれだけの通訳や翻訳家が常勤雇用されているかを見れば,その数がここのところ着実に増えているのがわかるでしょうし,この仕事の口はほんの6年後にはさらに22パーセント増加すると言われでいます。これは他のどの仕事よりも高い数字です。インターネットのおかげで世界では10年前よりもいっそう速いペースでグローバル化が進んでおり,そのため多言語が使える人の需要も以前にもまして急速に増えているのです。
C:現在は何語が最も必要とされているのですか。
M:もちろん,主要言語に堪能な人の需要は常にありますよ,つまり,英語や中国語,スペイン語,ロシア語,アラビア語というた言語です。ですが,こういう言語を話す大はすでにたくさんいますから,競争は激しいですね。最も有能な通訳・翻訳家は,こうした主要言語に加えて,それほど広く使われていない言語,たとえば,韓国語,日本語,ペルシア語,ウルドゥー語,あるいは多数あるアフリカ系言語などを,少なくともひとつ話せる大ということになるでしょう。実は,需要は高いのに供給が低いということで,手話を知っている大は今一番雇用の機会があるんですよ。
C:ああ,なるほど,手話ですか。耳の聞こえない人や聴覚に障害のある人のための通訳ということですね。そういう通訳に関して,リスナーのみなさんにお伝えできることはどんなことでしょう。
M:そうですね,ご存知のように,手話通訳者は,耳の不自由な人や難聴の大と,耳の聞こえる大との意思疎通を手助けします。こうした通訳は,ある言語を話すことと,200種ある手話のうち通常はそのひとつに長けているのですが,中には,手話ではなく読唇術を使う大のために口頭で通訳するのを専門にしている大もいます。他の専門職としては,いわゆる触手話というのもあります。これは,耳も目も不自由な人のための通訳で,その人たちの手に触れて手話をすることで↓それを感じてもらうというものです。
C:すばらしいですね。さて,今度はお給料についてお聞きしたいと思います。通訳や翻訳家になるとどのくらいの収入が見込めるのでしょう。
M:そうですね,給与は扱う言語と翻訳する話の内容によってかなり大きく違ってきます。珍しい言語,需要の高い言語が使える通訳・翻訳家は,難しいテーマを扱う人たちと同じく,他の同業者たちに比べてずつと多く稼いでいることが多いです。年間7万ドルくらいでしょうか。でも2009年の場合,平均年収は4万1千ドル,あるいは時給20ドルくらいです。たとえば,一般的なビジネス文書を翻訳している人の場合,給与は比較的低くなるかもしれませんが,国際的な企業ならどこででも容易に働き口が見つかるでしょう。一方,心臓医学といったようなことを専門にしている人は,うんと払ってもらえるでしょうが,仕事を見つけるのが難しいかもしれませんね。
C:それでは,カール,通訳や翻訳家をするというのは,活動的な仕事でしょうか。
M:うーん,活動的というのは,身体的にということでしょうか,それとも精神的にでしょうか。
C:あら,すみません,身体的にということです。体を使う仕事なんでしょうか。
M:うーん,どちらかというと体は動かさないと言えるで。しょうね。たいていはコンピュータの前に座って仕事をしている翻訳家の場合は,特にそうでしょう。ですが通訳は,学校や病院,会議施設など,もっといろいろな状況で仕事をしますし,かなり移動することも多いですから,その人がしている具体的な仕事によりけりということになるでしょうね。
C:ストレスのレベルはどうでしょう。
M:ふつうだと思いますよ。締め切りやハードスケジュールで相当のプレッシャーを感じることもあるでしょうが,それほど仕事のない「休養期間」が数週間あるということもありますから。
C:それでは,実際どうすれば通訳や翻訳家になれるのでしょうか。
M:(母国語も含めてですが)少なくとも2カ国語に堪能でなければなりません。バイリンガルの家庭で育つ必要があると言う人もいますが,それは正しくありません。確かなのは,少なくとも学士号が必要だということです。とても役に立つ通訳・翻訳のコースもあります。政府の仕事に就くには,非常に厳しいエントリーテストに合格しなければなりませんし,通常は追加の訓練を課されます。ああ,ところで,高い記憶力に加えてしっかりとした調査・分析技術がある人は,この分野では非常にうまくやれるでしょうね。
C:なるほど!では,この職業選択に関心がある人に向けて,他にアドバイスはありますか。
M:ええ,あります。通訳・翻訳家は3つの技術を身につけておくべきです。つまり,外国語での意思疎通,母国語での筆記,そして法律や工学,物理学,ビジネス,あるいは他の何であれ自分の関心のあることについての高度な専門知識の開拓です。それから,海外で過ごすことをお勧めします。外国語を深く理解するには,実際にその言語が話されているところに行ってみるに越したことはありませんからね。そうすればその言語に対する情熱も高まります。そして情熱は,この仕事で成功するために必要なモチベーションを高く保つためのカギなのです。
C:カール,今日はここにお越しいただき,このすばらしい仕事に関する洞察をお話しくださってありがとうございました。
M:ありがとう,キャサリン。楽しかったですよ。


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