東京外大 2015年前期 2 日本語訳

 私たちは,世界中で不平等が増していることを知っている。最も裕福な1パーセントの人たちが地球上の富の半分近くを意のままにし,一方で人口の半分を占める最も貧しい人たちは1パーセント足らずしか所有していないことがわかっている。だが,なぜこのようなことが起きているのか、また(   )かについては、私たちはそれほどわかっていない。
 技術の進歩によって。適切な知識と技能を持った人たちが過剰に収人を得ていると主張する人もいる。また(    )人もいる。
 不平等の原因に関する私たちの考えを検証できる実験的な世界をつくり,あらゆる政治的な偏見を捨て,(      )としたらどうだろうか。
 私たちの世界と似てはいるか,非常に単純化した世界を想像してみよう。だれもが同じ才能を持ち,同じだけの財産で開始する。各人は,他の人たちと関わり合い,商品やサービスを交換して,あるいは。確定はしていないが,いずれ利益を生む投資をすることによって。富を得ることもあれば。失うこともある。
 10年以上前に、ある科学者たちがそのような世界をコンピュータ内につくり,富の力学の基本的な側面を調べるシミュレーションを行うのに使った。彼らは驚くべき事柄をいくつか発見した。
 第一に、不平等は避けられなかった、人々のほんの一部(たとえば20パーセント)が。常に富の合計の大部分(たとえば80パーセント)を所有する結果になった。この事態が起きたのは。他の大よりも幸運に恵まれた大がいたからだ。偶然だけで,一部の人たちの投資が(     )。より多くの富を持てば持つほど。ますます多く投資することができ,後に(     )。
 富の不均衡が社会的な結束や民主主義に及ぼす破壊的な影響を懸念する人たちにとって、富の不均衡は、現代経済の最も基本的な特徴によって(    )という考えはぞっとするものかもしれない。しかし,現実に不均衡は生じている。ごく一部の大たちがほぼすべてを所有しているということは、プレート構造を持つ惑星上に山があるのとまったく同じくらい当然のことなのだ。
 この実験的な世界に手を入れ。税の優遇やその他の手段を調整することで、単純な経済的やりとりに関する(     )としよう。それで何か起こるだろうか。富の分配はさらに不均衡になるのだ。上位20パーセントの財産の持ち分は,たとえば80パーセントから90パーセントに増える。
 金融と投資の役割を高め続けると,驚くべきことが起こる。不均衡はただ徐々に継続的に起こるのではない。むしろ,経済は唐突に転換点を超える。突然. 2. 3人の個人が(   )。
 これはまったく様子の異なる世界であろう。人口の一部の人間,1パーセントでも7千万人だが,そうした一部の大が多くの富を所有していることと。ごく少数の人問。たとえば5人とか8人とかが。富のほとんどを所有していることとは,まったく別の事態だ。富める者と貧しい者との間にそれほどの隔たりがあるとしたら,一人の人間が一生の間に,あるいは数世代の間に,一つの集団からもう一つの集団に移れるという考えはばかげたものになる。純粋にその数値を見れば,その可能性は消えてしまいそうなほど小さくなる。
 私たちはそのような世界に向かっているのだろうか。ブルームパークとクレディ・スイス銀行のデータからは。現在,地球上の雌も裕福な138人の人たちが,人口の半分を占める最貧の約35億人よりも多くの富を意のままにしていることがうかがえる。もちろん,これで私たちが(     ),あるいはそれに近づきつつあるのか,だれにもわからない。
 私たちの実験的な世界は,今日の富の途方もない不均衡は,おそらくいかなる経済的陰謀の結果でも,人間の技能の大きな差の結果でもないということ(   )。それは,かなり機械的な過程のごく当たり前の結米である可能性のほうが高い。つまり,私たちがその流れを変える何らかの方法を見つけない限り,私たちのほとんどがそこにいないほうがましだと思うような場所に,私たちを簡単に連れて行ってしまいかねない過程である可能性が高いのである。

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