早稲田理工2007 I 和訳 解答
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あらゆる文化は,ある問題に対して選択する特定の解決によって,自らの文化を他の文化と区別している。こうした諸問題は,3つのグループに分けてみると都合がよい。すなわち,他の人々との関係から起こる諸問題,時間的経過から生じる諦問題,そして環境に関連する諸問題である。このようなどこにでも存在する問題に対してさまざまな文化が選択した解決から,さらに文化を7つの基木的種類に同定することができる。このうちの5つは第1のグループに属する。
〈人々との関係〉
カテゴリー1:普遍主義対個別主義。普遍主義者の解決策は,大雑把に言うと「よいことや正しいことは定義づけられ,常に当てはまる」というものである。佃別主義者の文化では,人間関係や特別な状況から生じる責任に対してはるかに多くの注意が向けられる。例えば,常に従うべき一つのよいやり方を想定する代わりに,個別主義者は,友好関係には特別な責任があるから,こうした関係が最優先されるように論理づける。
カテゴリー2:個人主義対共同体主義。人々は,自分自身を個人と見なすか,あるいは集団の一部と考えるのか。彼らが共同体に貢献できるようにするには,彼らの願いどおりに,あるいはもし願うならば,個人に焦点を当てるほうがより大切だろうか。あるいは多くの個人に共有されているものだから,共同体を第一に考えるほうがより大切だろうか。
カテゴリー3:中立的対感情的。人間関係の本質は,理性に基づく穏やかなものであるべきか,あるいは感情を表しても許容できるだろうか。「11立的な文化では,仕事の人間関係は普通,事務的で目標達成のためだけのものである。感情は問題を混乱させると考えられているので,脳が感情を抑えてしまう。その前提は,より効果的に活動するためには,人々は機械になぞらえられるべきというものである。しかし別の文化では,仕事は人問の営みであり,あらゆる感情が妥当と考えられる。大声で笑うこと,テーブルをこぶしで叩くこと,交渉の途中で怒って会議室を出ること,これらはすべて仕事の一部なのである。
カテゴリー4:明確さ対曖昧さ。はっきりと限定される文化では,仕事上の人問関係は,契約によってのみ規定される。それ以上の個人的な関わりあいは必要ない。曖昧な文化では,その人のすべてが人間関係の中に巻き込まれる。個人が互いに知りあいになるよう期待されているところに,真の人問的な接触がある。多くの国々では,境界を曖昧にした人間関係が好まれるだけでなく,仕事を進める前に不可欠なものである。
カテゴリー5:業績対帰属。業績とは,最近成し遂げたことで評価を受けるということを意味する。帰属とは,生まれ,親類,性別や年齢,またコネ(誰を知っているか)や学歴(ケンブリッジ大やハーバード大の卒業生)によって与えられている地位を意味する。業績主義の文化では,まず最初に問われることは「何を学んだか」というようなものだが,他方で帰属を重んじる文化で問われる可能性がより高いのは,「どこで学んだか」ということだろう。その答えがレベルの低い大学や名も知らぬ大学の場合に,初めて帰属主義の人々は,何を学んだかを尋ね,そしてそれによって相手が面目を保つことができるようにするだろう。
〈時に対する態度〉
カテゴリー6:過去志向対未来志向。時に対する考え方もまた,社会によって異なる。ある社会では,誰かが過去に達成したことはそれほど重要ではない。未来に向けてどんな計画を展開しているかを知るほうが大切である。別の社会では,今の成果よりも過去の業績のほうがより大きな印象を与える。これらは会社の活動に大きな影響を与える文化的差異である。
〈まわりのものに対する考え方〉
カテゴリー7:内からの統制対外からの統制。重要な文化的差異は,まわりのものに対する考え方に現れる。日々の生活や人の消極性,積極性に影響を与える主な要因をその人の内側』から起こるものと見なす文化もある。この場合,動機づけや価値観は内側から起こる。別の文化は世界を個人よりも力のあるものだと考える。彼らは自然を畏怖したり立ち向かうべき何かと考えるのである。
1)c 2) a 3) b 4) b 5) a
6) c 7) d 8) b 9) d 10) a
11) d 12) b 13) c 14) a 15) c
あらゆる文化は,ある問題に対して選択する特定の解決によって,自らの文化を他の文化と区別している。こうした諸問題は,3つのグループに分けてみると都合がよい。すなわち,他の人々との関係から起こる諸問題,時間的経過から生じる諦問題,そして環境に関連する諸問題である。このようなどこにでも存在する問題に対してさまざまな文化が選択した解決から,さらに文化を7つの基木的種類に同定することができる。このうちの5つは第1のグループに属する。
〈人々との関係〉
カテゴリー1:普遍主義対個別主義。普遍主義者の解決策は,大雑把に言うと「よいことや正しいことは定義づけられ,常に当てはまる」というものである。佃別主義者の文化では,人間関係や特別な状況から生じる責任に対してはるかに多くの注意が向けられる。例えば,常に従うべき一つのよいやり方を想定する代わりに,個別主義者は,友好関係には特別な責任があるから,こうした関係が最優先されるように論理づける。
カテゴリー2:個人主義対共同体主義。人々は,自分自身を個人と見なすか,あるいは集団の一部と考えるのか。彼らが共同体に貢献できるようにするには,彼らの願いどおりに,あるいはもし願うならば,個人に焦点を当てるほうがより大切だろうか。あるいは多くの個人に共有されているものだから,共同体を第一に考えるほうがより大切だろうか。
カテゴリー3:中立的対感情的。人間関係の本質は,理性に基づく穏やかなものであるべきか,あるいは感情を表しても許容できるだろうか。「11立的な文化では,仕事の人間関係は普通,事務的で目標達成のためだけのものである。感情は問題を混乱させると考えられているので,脳が感情を抑えてしまう。その前提は,より効果的に活動するためには,人々は機械になぞらえられるべきというものである。しかし別の文化では,仕事は人問の営みであり,あらゆる感情が妥当と考えられる。大声で笑うこと,テーブルをこぶしで叩くこと,交渉の途中で怒って会議室を出ること,これらはすべて仕事の一部なのである。
カテゴリー4:明確さ対曖昧さ。はっきりと限定される文化では,仕事上の人問関係は,契約によってのみ規定される。それ以上の個人的な関わりあいは必要ない。曖昧な文化では,その人のすべてが人間関係の中に巻き込まれる。個人が互いに知りあいになるよう期待されているところに,真の人問的な接触がある。多くの国々では,境界を曖昧にした人間関係が好まれるだけでなく,仕事を進める前に不可欠なものである。
カテゴリー5:業績対帰属。業績とは,最近成し遂げたことで評価を受けるということを意味する。帰属とは,生まれ,親類,性別や年齢,またコネ(誰を知っているか)や学歴(ケンブリッジ大やハーバード大の卒業生)によって与えられている地位を意味する。業績主義の文化では,まず最初に問われることは「何を学んだか」というようなものだが,他方で帰属を重んじる文化で問われる可能性がより高いのは,「どこで学んだか」ということだろう。その答えがレベルの低い大学や名も知らぬ大学の場合に,初めて帰属主義の人々は,何を学んだかを尋ね,そしてそれによって相手が面目を保つことができるようにするだろう。
〈時に対する態度〉
カテゴリー6:過去志向対未来志向。時に対する考え方もまた,社会によって異なる。ある社会では,誰かが過去に達成したことはそれほど重要ではない。未来に向けてどんな計画を展開しているかを知るほうが大切である。別の社会では,今の成果よりも過去の業績のほうがより大きな印象を与える。これらは会社の活動に大きな影響を与える文化的差異である。
〈まわりのものに対する考え方〉
カテゴリー7:内からの統制対外からの統制。重要な文化的差異は,まわりのものに対する考え方に現れる。日々の生活や人の消極性,積極性に影響を与える主な要因をその人の内側』から起こるものと見なす文化もある。この場合,動機づけや価値観は内側から起こる。別の文化は世界を個人よりも力のあるものだと考える。彼らは自然を畏怖したり立ち向かうべき何かと考えるのである。
1)c 2) a 3) b 4) b 5) a
6) c 7) d 8) b 9) d 10) a
11) d 12) b 13) c 14) a 15) c
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